高等専修学校とは、情報処理技術者、美容師、調理師、ファッションデザイナーなど、さまざまな職業に就くための具体的な教育に重点をおいている学校です。
高校と同じように法律で定められた正規の学校なので、3年制の学校では大学入学資格も与えられ、卒業後に大学・短大・専門学校に進学することもできます。
高等専修学校は、昭和51年に新しい学校制度として創設された専修学校のうち、中学校卒業者を入学対象者とした課程です。
社会に出てすぐに役立つ実践的な職業教育を行っていることが特徴です。
高等学校と並ぶ正規の後期中等教育機関で、高等学校の枠には収まらない多様な教育を行い、平成27年現在都内46校で約3,000人が学んでいます。
修業年限は1年以上で、目指す職業分野の知識や技術を専門科目中心に学びます。
また、卒業後に大学入学資格が得られる「大学入学資格付与(高等学校卒業程度)指定校」は3年以上で420時間以上の普通科目も学びます。
高等学校と同様に通学定期が使用でき、多くの公共施設を学生割引料金で利用することも可能です。
高等専修学校は中学校を卒業した人が対象です。
専門学校は高校を卒業した人を対象とします。
高等課程を設置する専修学校は「高等専修学校」と称する事が出来ます。
しかし、高等専修学校と専門学校を併設する学校が多く、実際の校名は○○専門学校などとなっています。
入学資格 | 学校の名称例 | ||
---|---|---|---|
単独課題の場合 | 併設の場合 | ||
専門課程 | 高校卒業以上 | ~専門学校 | ~専門学校 |
高等課程 | 中学卒業以上 | ~高等専修学校 | |
一般課程 | 限定なし | ~専修学校 |
高等専修学校、高等学校ともに中学卒業者を対象とした学校ですが、下の表のような違いがあります。
位置づけ | 就業年数 | 授業科目 | 課程・組織 | |
---|---|---|---|---|
高等学校 | 学校教育法 第1条 第50条 | 3年 定時制・通信制は 3年以上 | 普通科目が中心 | 全日制 定時制 通信制 単位制 |
高等専修学校 | 学校教育法 第124条 第125条 | 1年以上 | 専門科目が中心 | 昼間部 夜間部 ※ |
技能連携校は教育委員会から指定を受けた技能教育施設で、併修することにより高等学校の卒業資格とその教育施設の修了資格を得ることができます。
これに対して、通信制高校を修了するための手助けをする機関が一般に「サポート校」と呼ばれています。
サポート校は無認可の教育機関ですので、高等専修学校のような認可校の特典(学割や奨学金など)はなく、修了してもいわゆる学歴とはみなされません。
正式に認可された高等専修学校ですから各種の奨学金や助成金を利用することができます。
・高等学校等就学支援金(世帯年収<所得により年額118,800円~396,000円)(国の助成)
・私立高等学校授業料軽減助成金(世帯年収<所得により年額59,400円円~356,200円)(都の助成)
・奨学給付金(世帯年収<所得>や構成員の状況により年額52,600円~152,000円)(都の助成)
・東京都育英資金(貸付・月額35,000円)(無利子)
・私立高等学校入学支度金貸付制度(貸付・250,000円)(無利子)
などの制度が実施されています。
区市町村においても同様の奨学金制度が整っています。